〜色彩を持たない勉強会〜

2025年3月、私たちは堀江貴文氏をお招きし、講演会を開催いたしました。テーマは「地方を出る意味、地方に残る意味」。日本最東端に位置する北海道根室市での開催には、大きな意義がありました。
根室市は人口が2万5千人を切り、年々縮小の一途をたどっています。高校は市内に一校しかなく、多くの子どもたちは当然のようにそこへ進学します。その環境は、まるで高校までが義務教育かのような風潮を生み出し、進路や人生の選択肢を狭めてしまっているのが現状です。
さらに地域には、古くからの価値観が今なお色濃く残っています。
「大学に進学するのはいいが、道外へは出るべきではない」 「高校を卒業したら家業を継ぐのが当たり前」
「海外旅行など、一生に一度行けるかどうかの贅沢」
こうした考え方が子どもたちの可能性を制限し、外の世界を知る機会を奪っているのです。
私たちがこの講演会を企画した理由は明確です。子どもたちに、「世界は広い」という当たり前の事実を伝えたい。その一言に尽きます。生まれ育った地域の風習や周囲の常識に縛られて、自分の可能性を狭めてほしくはありません。
田舎に生まれたことをハンデだと感じる必要はないのです。むしろ、今の時代はどこにいても世界とつながれるチャンスがあります。

堀江氏の講演は、そうした私たちの想いを強力に後押ししてくれました。彼自身の経験を交えながら、「地方を出ることの意味」と「地方に残ることの意味」を語っていただくことで、参加した子どもたちや保護者の皆さんに大きな気づきを与えてくれました。
子どもたちには、外の世界を知り、自分の視野を広げてほしい。そしてそのうえで「地方に残る」という選択をするのなら、それはきっと強い覚悟と誇りを伴ったものになるでしょう。
逆に、都会や海外に飛び出すことを選んだとしても、それは大きな挑戦であり、必ず自分の糧となるはずです。
私たちが伝えたいのは、「選択肢は一つではない」ということ。そして「世の中は感動であふれている」ということです。
生まれた場所がどこであっても、自分の人生を自由に切り拓く力がある。その事実を、一人でも多くの子どもたちに知ってもらうことが私たちの願いです。
今回の講演会が、根室の子どもたちにとって、自分の未来を考える小さなきっかけとなれば幸いです。そしてこれからも私たちは、地方に生きる若者たちが「世界の広さ」を体感できる機会をつくり続けていきたいと考えています。

実際のスライダーの動きは、プレビュー/公開ページでご確認ください